Take it easy !

旅と炭水化物が大好きなアラサーの気まぐれ突発的日記。

『私たちが好きだったこと』

仕事中にその存在を知り、amazonで内容紹介を読むと、なんとも惹かれる感じ。

 

工業デザイナーを目ざす私、昆虫に魅入られた写真家のロバ、不安神経症を乗り越え、医者を志す愛子、美容師として活躍する曜子。偶然一つのマンションで暮らすことになった四人は、共に夢を語り、励ましあい、二組の愛が生まれる。しかし、互いの幸せを願う優しい心根が苦しさの種をまき、エゴを捨てて得た究極の愛が貌を変えていく……。無償の青春を描く長編小説。

 

で、読んだら、ラストは泣けた~・・・。

 

与志くん、かわいそうだ。

いくら優しくても、愛子のためだとしても、そんなことあっていいのかってくらい

かわいそうだと感じた。

最後の最後で、その後を読んでちょっと救われたけど。

 

でも、愛子が病気でも、病気じゃなかったにしても、相手の元来の性質みたいなものに

ついていけないと感じてしまった時点で、愛することに限界はくるのかも。

 

優しさは人を救う代わりに、本人を苦しめてしまうかもしれないけど、

この本の中の4人みたいに優しい人たちが溢れた世界はきっと

とっても素敵な世界だろう。

 

読後は、自分も1,2年間を4人と共同生活したような、

疲労感と心臓がきゅ~となるような切なさに包まれました。

ぜひ。

 

 

私たちが好きだったこと (新潮文庫)

私たちが好きだったこと (新潮文庫)