『私たちが好きだったこと』
仕事中にその存在を知り、amazonで内容紹介を読むと、なんとも惹かれる感じ。
工業デザイナーを目ざす私、昆虫に魅入られた写真家のロバ、不安神経症を乗り越え、医者を志す愛子、美容師として活躍する曜子。偶然一つのマンションで暮らすことになった四人は、共に夢を語り、励ましあい、二組の愛が生まれる。しかし、互いの幸せを願う優しい心根が苦しさの種をまき、エゴを捨てて得た究極の愛が貌を変えていく……。無償の青春を描く長編小説。
で、読んだら、ラストは泣けた~・・・。
与志くん、かわいそうだ。
いくら優しくても、愛子のためだとしても、そんなことあっていいのかってくらい
かわいそうだと感じた。
最後の最後で、その後を読んでちょっと救われたけど。
でも、愛子が病気でも、病気じゃなかったにしても、相手の元来の性質みたいなものに
ついていけないと感じてしまった時点で、愛することに限界はくるのかも。
優しさは人を救う代わりに、本人を苦しめてしまうかもしれないけど、
この本の中の4人みたいに優しい人たちが溢れた世界はきっと
とっても素敵な世界だろう。
読後は、自分も1,2年間を4人と共同生活したような、
疲労感と心臓がきゅ~となるような切なさに包まれました。
ぜひ。